人気タレントの冠番組。諸君もご存じのバラエティ番組も多いだろう。やはりコンテンツとしても質が高く、「毎回裏切られない」という安心感がある。好きな番組は毎週必ずチェックする人も多いはずだ。
しかし、バラエティと一口にいっても切り口はさまざま。果たして、同じ冠タレントの番組は、切り口の違う番組でも固定ファンがいるのだろうか?いまやバラエティの顔、冠番組を多数持つ「マツコ・デラックス(以下、マツコ)」と「有吉弘行」の番組で検証してみたい。
比較するのは、2016年6月に放送された「マツコ&有吉の怒り新党」2回のうち1回でも見た人のうち、「マツコの知らない世界」と「有吉ゼミ」をそれぞれ見た割合だ。(この2番組は「平日のゴールデンタイム」という共通点があるため採用)。ライブ・録画視聴の両データを使用した。
この調査の結果、単独MCになった場合、マツコの番組のほうがより見られることが明らかに!「マツコ&有吉の怒り新党」を見ている人のうち、マツコの冠番組「マツコの知らない世界」を見ている人は42.6%と半数近い。一方、有吉の冠番組「有吉ゼミ」は23.6%だった。さすが、マツコの引きは強いのか…しっかりファンを獲得しているようだ。
では、そのマツコの数ある冠番組は、それぞれどれくらい見られているのか? 2016年6月~7月に放送された「マツコの知らない世界」「夜の巷を徘徊する」「マツコ会議」全4回のうち、視聴者たちがそれぞれの番組を何回見たのかを調べてみた。
「マツコの知らない世界」を2回以上視聴した人は50.5%と、半数以上も!「夜の巷を徘徊する」も40.7%、「マツコ会議」は36.1%。深夜番組であってもかなりしっかり見られている。一定数固定ファンがいることがうかがえる。
ではさらに、マツコのそれぞれの冠番組を毎回必ずチェックしていた、固定ファンともいえる人たちを詳しく調べてみたので検証していこう。同じく2016年6月~7月に放送された「マツコの知らない世界」「夜の巷を徘徊する」「マツコ会議」全4回を4回すべて見た人の属性(年齢層)データをまとめてみた。
マツコの番組は、男性では40代と50代、女性では30代と40代にとくに支持されているが、「マツコ会議」のように女性の10代・20代に強く支持された番組もある!どの年代にもマツコのファンが幅広く存在するといっていいだろう。マツコには年齢の枠を超える魅力がある、ということの裏付けになった。
マツコの番組それぞれの視聴者についてのデータを確認したところ、このように、番組の切り口が変わっても年代の異なる固定ファンがいた! 番組の切り口やターゲットに関わらず、好きなタレントの番組全般を追っている人もいるだろう。
一方で、同じタレントが冠のバラエティ番組であっても、その切り口は大きく異なるということもわかった。マツコの番組全体で分析した場合、とくに支持していた男性・女性の年代というのがわかるわけだが、さらに番組ごと個別に分析することで、番組によって支持する年齢層に違いがあるということも見えてきた。やはり「視聴率」だけでなく、無意識に現れる「視聴傾向」を探ることで見えてくるものも多いのだな。参考にしてみてくれ。
性別 | 年代 | マツコ会議 | 夜の巷を 徘徊する |
マツコの 知らない 世界 |
---|---|---|---|---|
男性 | 13-22歳 | 4.3% | 7.8% | 4.5% |
23-29歳 | 8.7% | 4.7% | 4.5% | |
30-39歳 | 6.5% | 10.9% | 8.2% | |
40-49歳 | 19.6% | 12.5% | 12.7% | |
50-59歳 | 6.5% | 14.1% | 13.6% | |
女性 | 13-22歳 | 10.9% | 6.3% | 7.3% |
23-29歳 | 17.4% | 4.7% | 7.3% | |
30-39歳 | 8.7% | 10.9% | 14.5% | |
40-49歳 | 10.9% | 15.6% | 12.7% | |
50-59歳 | 6.5% | 3.1% | 4.5% |
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